布の魅力に取りつかれたら、、、

仕事柄もありますが、生地は大好きです。生地なら何でも好きなわけないだろうと言われますが実は何でも好きです。子供のお稽古バックを作るにしても、小学校入学時に作った運動着入れや運動靴入れのような日常的に使用する生地も大好きであまり生地を捨てられずにいます。親戚の終活に付き合って箪笥を整理したお礼にもらう着物は、一反12mもあるので、解くとまぁ沢山の生地が出来上がります。そのすべてが大好きなんです。触り心地の良いものも、バリバリしていてどうにもならない生地でも絹でさえあれば、着物を解いて洗いさっぱりすると本当にすべすべになるので不思議です。この生地なににしてやろう!かと考え妄想する時間は至福の時です。妄想だけに終わって何にもされない生地も多いのですが、いつかは”!!と眺ています。

先日お客様に「1m50㎝あれば作り帯生地が出来るのではないか」と当苑のハギレを1m50㎝購入されていきました。更紗の摺りで当苑では大人気の丸文です。めでたいし、可愛いので人気ですが、帯として購入を仕立てれば、〇十万です。しかし、お客様が自分で帯を別生地を入れながら仕立てれば相当お安く帯が出来上がります。こうやって、着物を着る人は無駄な「残し生地」を自分流にアレンジして身の回りのものに仕立てるのが上手な気がします。そもそも、着物は着倒したら、綿を入れて半纏にしたり布団にしたり座布団にしたり、最後は雑巾にしてました。資源の少ない日本では江戸時代は特に鎖国をしていたこともあり、海外からの資源の輸入はなかったので、国内ですべて賄うために、使いまわす事が当たり前だったのだと思ます。すでに江戸からSDGsなんて言葉がない時代から実現していた、地球に負荷をかけない生活だったのですね。

コロナ感染拡大を受けて、自宅で過ごす時間が増えました。通勤が少なくなったり無くなったりして、時間の余裕ができた方が、趣味に時間を回している様子が伺えます。大好きな趣味の時間は自分の心を整えて、豊かにしてくれますよね。

私は着物を着るのが好きです。ですから、なるべく着物で過ごす時間をつくるようにしています。皆様は自分が没頭できる趣味をお持ちですか。

もし、手先を動かしたり、ものを作ったりするのが少しでもお好きならば、ぜひ「生地」を購入してみませんか。また、自宅に余っている「残り生地」で何かを作ってみませんか。針と糸を、ミシンを出してみませんか。

とても便利な事にyoutube で沢山の方が自作のものづくりを動画でアップしています。それらを見様見真似で作ってもなんとか出来る時代です。そうやって出来上がった製品は心をから大切にできると思います。ものづくりを!

不器用だから、、無理無理とか声が聞こえそうですが、、、日本人はある意味国民全員器用ですからね。何しろ江戸時代から自分たちで布を接いで生活していたのですから!!

何を作ろうか、迷っている方は ひとまず、手ぬぐいで生地で出来る東袋はどうでしょうか。使わなかうなった襟のほつれたYシャツをびりびりに破いてハンカチを5枚程度制作するのはどうでしょうか。これ、雑巾のようにつかってもOK(主人のものが雑巾とはおもってませんよ!)

汚くなったタオルを切って縫って雑巾をつくるのもOK、雑巾も縫い糸を色つくに変えるだけで結構おしゃれになります。

とりあえず、私は今から一枚の着物を接いでみます。12m生地が出来るので、着物を諦めたら、結構な量の布になります。さて染替えるか、、それとも小物にしましょうか。

皆様もぜひ身の回りにある生地で遊んでみてください。

 

 

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