少し前に納めた商品になりますが、とても刺激になったものがあるのでご紹介します。
お客様からのご要望で生地と柄のご指定、仕上がりイメージをいただきました。
写真下がご希望のイメージ。柄の色の指定で、地色は淡い渋ローズのような指定でした。
もちろん違う柄。
イメージ写真の帯は弊社とは違う技法の物・・・
お客様からは「信頼して任せます!よろしく!」とお言葉をいただきますが、お互いどう仕上がるのか想像もできていない状態です(笑)
こちらはほぼ染め終わった状態の写真。
ここまで染めるのに、迷いで刷毛を持つ手が止まってしまう事も。
柄が違うと、配色のイメージがあっても、とても難しい事を再確認させていただきました。
お客様のお好みを想像し、着用する場面の事などを考えながら・・・
迷いながら不安になりながら、「任せていただいてるのだから自信をもとう!」と葛藤しながらの作業。
悩む事が多かったのは、弊社ではあまりしない配色だという事もあるかもしれません。
長年やっていると、「だいたいこうすれば大丈夫、だいたいこんな雰囲気」というものがどこか出来あがってしまいます。
だからこそ、このようなお誂えの仕事は普段とは違う緊張感と刺激をいただき、勉強になります。
こちらは仕立て上がって来たところです。
ここまで来ると、「ああ、本当に無事終わった!!!」と実感いたします。
しかし、お客様が実際に見た時の反応を聞くまではずっとどこかに不安があるものです。
こちらの帯はお客様に喜んでいただけたようで、もしかしたらアメリカに一緒に行くことになるかもしれないそうです。
海外の方にも見てもらえるなんて、嬉しい限りです。
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